老人ホームは、「特別養護老人ホーム」と「有料老人ホーム」の2つあります。「特別養護老人ホーム」は、介護老人福祉施設とも呼ばれ、社会福祉法人や地方自治体が運営する公的な施設です。また、「有料老人ホーム」は、主に民間の企業によって運営されているものです。
ここでは、有料老人ホーム(以下、老人ホーム)に必要とされる内装デザインについて説明します。
有料老人ホームの利用者ごとの内装の違いについて
有料老人ホームは、入居する利用者の介護レベルに応じて、設備や内装が変わってきます。そこで、老人ホームに受け入れる利用者の介護レベルによっての内装デザインについて説明します。
介護認定なし、要支援の利用者の老人ホームの内装とは?
介護をあまり必要としない健康な利用者を対象とした施設の場合、居室にトイレや風呂、ミニキッチン等がついたワンルームのような内装や設備になります。供用スペースは食堂や浴場、休憩室や社交室などもあります。
介護度が高い利用者の老人ホームの内装とは?
介護を必要とする利用者が対象となる施設の場合、居室はトイレ、洗面台のほかに、介護に必要な設備や介護用ベッドがある内装となっています。
老人ホーム開業を計画する際には、入居対象となる利用者の介護レベルに合わせた内装や設備を検討する必要があります。
利用者が選ぶ老人ホームの内装のチェックポイントとは?
介護が必要となる利用者の老人ホーム選びは、介護設備の充実が重要なポイントです。加えて、医師・看護師の24時間のサポートやリハビリの対応、近隣に提携する病院があるかなどのサービス面も入居を決定するポイントになります。利用者が入居を決定するポイントを以下にまとめました。
- 居室の広さ、日当たり、清潔さ
- トイレや洗面台などに必要な設備
- 転倒防止の対策
- ナースコールの設置
- バリアフリー対策
- 入浴介助用器具の設置
- 介護用ベッドの設置
利用者から選ばれる老人ホームとなるには、安全対策や過ごしやすい内装や設備を考えることが重要です。また、医療ケアが必要な場合、その処置に必要な設備や内装が施されていることが重要になっています。
※主な医療ケアとは、たんの吸引、胃ろう、腸ろう、床ずれの処置、点滴、酸素吸入などがあります。
老人ホームに増えている内装・設備とは?
現在、介護認定なしや要支援の方の老人ホームの利用が増えています。そのため、介護設備だけでなく、快適な生活がおくれる内装や設備があることも重要となってきました。最近の老人ホームに増えている内装や設備についてまとめてみました。
- 美味しい食事を提供する厨房設備
- 利用者同士で趣味や会話を楽しむことができる共有スペースがある
- 安否確認ができる設備・機器
- ナースコール
- エレベーター
- 医務室
- ランドリー
さらに、老人ホームの中で、カラオケルームや家庭菜園、アトリエやシアタールームなどの趣味が楽しめる設備や内装を作るところもあります。他にもスポーツクラブやプール、温泉などの健康を維持するための施設や内装を完備する老人ホームがあります。
また、老人ホームの利用者の家族用のゲストルームを設置する老人ホームも増えています。そのため、利用者だけでなく家族にも配慮した内装、設備を考えましょう。
業種、業態ごとの店舗内装の注意点とは?
その他業種の店舗内装の注意点は、下記のページに書いてあります。 クリックして、お読みください。